1日で低温調理を5回やってみた
今日は、最近ハマっている低温調理の話をしたいと思います。
低温調理とは
一般的に、低温調理とは、真空パックに入れた食材を、一定の低い温度のお湯(例えば54度とか)の中に保つことで、ゆっくりと素材の中心まで火を通す調理法です。
低温にすることで、素材が固くなることなく調理することができ、また真空にすることで、素材のうまみを逃さない、という特徴があります。
簡単に言うと、お肉などをやわらかくジューシーに仕上げることができます!
低温調理器の選び方
低温調理は、オーブン、炊飯器、ヨーグルトメーカーなどでもできるのですが、やはり厳密な温度管理をするためには専用機器があるほうがおいしくできます。
私はANOVAという低温調理器を持っています。
Nanoという小さめのモデル(といってもそんなに小さくないです)もありますが、設置する位置の調整ができず、 容器の自由度が下がるので個人的にはこのモデルが使いやすくておすすめです。
容器は低温調理器が設置できてかつ入れたいお肉が入ればなんでも大丈夫です。 私はあまり出番のないシャンパンクーラーや、100円ショップで買った米びつを使ってます。
ちなみに、コンセントの関係上いつもゴミ箱の上に乗せてやっています・・・笑
ANOVA以外にもいくつか低温調理器が出ていますが、 基本的には温度を一定に保つだけのものなので、好きなデザインのものを選んだらいいと思います。
その中でも、温度設定が機器本体からもできるものがオススメです。
最近は、本体にディスプレイやボタンのないモデルもあります。
見た目はとてもスタイリッシュなのですが、慣れてくるとアプリを使わなくても設定できるようになってきます。
そのときにアプリ開かなくても使えるほうが個人的には便利だと思います。
低温調理の難点と今回のチャレンジ
この低温調理、基本的には、袋に入れて、数時間お湯に中に放置するだけでできるので、 超簡単でびっくりするほどおいしくできる素晴らしい手法なのですが、難点はちょっと時間がかかること、なのですよね。
これまで作って一番長くかかったのは牛タンの塊肉を8時間低温調理したものです。
このときはどのくらいの時間やるのが適切かわからず、こんなに長時間やる必要はなかったのかもしれませんが、結果はものすごーくおいしかったです!
しかし、時間がかかる&食材によって設定温度が異なるので、調理器を1つしか持っていないと、一回の食事で1つの低温調理しか楽しめないのですよね。
でもあまりにもおいしいので一回の食事で、低温調理器1台だけで、複数の低温調理を楽しむという試みをしてみました!
今回は、instagramを見て興味を持ってくれた友人夫婦が休日に遊びに来てくれることになりました。 そこで気合を入れて、下記を作ってみることにしました。
- ローストビーフ(57度2時間半+30分寝かす)
- 鮭(49度30分)
- 鶏むね肉(60度60分、30分寝かす)
- ステーキ(54度1時間)
- だし巻き卵(77度30分)
結論から言うと、すべて美味しく作ることができました! それぞれの詳しいレシピをご紹介します。
料理1:ローストビーフ
まずは定番、ローストビーフ!
こちらは友人が来る3時間前に仕込みはじめました。
真空にする方法
まずはお肉を真空状態にします。
専用の真空にする機器がなくても、ジップロックなどに入れて空気を抜いてもできます。私もずっとその方法でやっていたのですが、 いつも少し空気が残ってしまい、袋が水中から浮いてきてしまいました。
真空にする機械の購入も検討しましたが、ただでさえコンセントが足りていないのに(このあたりは今度記事にしようと思います) さらに真空パックの電源なんて取れない!と思って調べていたらすごくいいものを見つけました。
それがこちらの貝印の手動真空ポンプ。
専用の袋が必要なものの、袋は洗えば何回か繰り返し使えますし、ポンプと袋が6枚ついたセットで千円以下と格安!
しかも場所も取らないし、電源もいらないし、簡単なのにしっかりと真空にできるのでとってもおすすめです。
温度設定と調理方法
今回は、友人が来るということもあり、いつもよりお高めの100gあたり680円のお肉238gを購入しました。
ちなみに、これの半額くらいのお肉でやっても十分やわらかくておいしくできますよ!
いつもは先に味を付けて54度でやるのですが、今回は下記の方法でやってみました。
- 下味をつけずに真空パック
- 57度2.5時間で低温調理
- お肉の0.8%くらいの塩(今回は2gくらい)と好きな量の胡椒を全面にかけて30分常温で寝かせる
- 表面を強火で焼き目が付く程度に焼く
- 10分休ませて切る
それで出来上がったのがこちら!加工無しでこのお色です。
やっぱり、いいお肉はいい感じにサシが入っていて筋もなくおいしいですね・・・♡ ワインソースを作ろうかな、とも思いましたが、塩だけで十分おいしかったです!これはもう外食しなくてよくなるレベル。本当に。
料理2:鮭(サーモン)
続いて鮭。 こちらは2切れで500円ほどでしたが、正直もっと安いものでもあまり変わりはないと思います。
こちらは下記の手順で行いました。
- 塩コショウをしてオリーブオイル(適当に大さじ1くらい)と一緒に真空パック
- 50度30分で低温調理
- そのままお皿に盛る
- バルサミコ酢を半分くらいに煮詰めてトロっとなったものとオリーブオイルをかける
4のソースはなくてもおいしいですが、バルサミコ酢とっても合いますよ!
こちらもやわらかくしっとりしてておいしかったですが、以前にやったもっと低い温度設定のほうがもっとトロ〜っとしてておいしかったです。
確か40度で1時間くらいだったかと。時間があるときはこっちのほうがおすすめ。また作ったら記事書きます。
料理3:鶏むね肉(サラダチキン)
鶏肉の低温調理ってなんか怖いですよね。分かります。
私も怖かったので、今回はBONIQという低温調理器の下記のレシピを参考にして調理しました。
そのレシピがこちら。
- ネギの青い部分、生姜の皮(なかったのでしょうがチューブを使用)、ごま油(大1)、塩(肉の0.8%、今回は2.5g程度)を一緒に入れて真空パック
- 60度1時間で低温調理
- ネギソース(白ネギ7cmほどをみじん切り、生姜、サラダ油大2、ごま油大2、塩胡椒を混ぜたもの)をかける
真空パックした状態↓
出来上がりがこちら↓
しっとりやわらか〜♡ 市販のサラダチキンの何倍もおいしいです。
欲を言えばもっとやわらかくしたいところですが、これより低い温度でやるのはちょっと怖いですね。
このネギソースがまたおいしい。
ちなみに、私は鶏肉の皮も好きなのでつけたまま低温調理しました。よりジューシーになっておいしいですよ。
料理4:ステーキ
続いて、数ヶ月間冷凍庫に入れっぱなしだったふるさと納税でゲットした都城市の黒毛和牛のステーキ。
結構いいお肉だと思いますが、それがゆえになかなかもったいなくて食べられなかったので今回使うことに。
いいステーキって焼き具合失敗すると悲しいですよね。でも低温調理なら失敗せずにおいしく作ることができます!
今回は200gを2枚やりました。 ちなみに冷蔵庫で朝から解凍してたのですが、全然解凍できておらず、半分凍った状態で始めましたので、いつもより長めにしました。
- 下味を付けずに半解凍状態の肉を真空パック
- 54度1時間で低温調理(解凍されているときは40分くらいでやってます)
- 塩(ニンニク入りのものを使用)コショウをして強火で表面に焼き色をつける
これはジューシーでめちゃくちゃおいしかった・・・さすがいいお肉。
4人で400gなのでそんなに量はありませんが、だいぶ油がのっているのでこのくらいで十分でした。
料理5:だし巻き卵
これは今回初めて作りましたが、こちらもBONIQのこちらのレシピを参考にしました。
結論から言うと、こんなに綺麗にはできませんでしたが、お味は美味しかったですよ!
レシピは下記の通り。
- ボウルに材料(卵3個、出汁60ml、醤油10ml、塩ひとつまみ)を入れて混ぜる
- ジップロックに入れてできるだけ空気を抜く
- 77度30分で低温調理(液体が下にたまるようにする)
- 巻きす(巻きずしを巻くやつ)で形を整えて10分放置
まず3が終わった時点でこんな感じ。すでに嫌な予感。笑
そしてできたのがこちら・・・巻きすの意味なかったのでは。笑
見た目はぐちゃぐちゃになりましたが、お味はおいしかったです!
だし巻き卵というよりは、具のない茶碗蒸し、という感じの食感とお味でした。
おそらく敗因は、卵が足りなくて2個にしたことと、低温調理に使った容器(シャンパン冷やす容器を使ってます)が小さくて袋と干渉してしまったこと。
これは次回リベンジしたい。
まとめ
ということで、時間のかかる低温調理を一日で5つやってみるという試みをしてみました。
友人たちが来たのは夕方5時頃で、帰ったのは0時頃だったのですが、 友人が来た時点でローストビーフと鮭とその他作ったもの(スープ、サラダ、スパニッシュオムレツ)が出せました。
下ごしらえはすべて事前にやっていたので、友人がいる間の作業は温度設定を変えて、袋を容器に投入して、表面を焼くだけ。
ずっとキッチンにいないといけないということもなく、会話を楽しみながら作業ができてかつ、すべて出来たてを提供することができました。
ほったらかし料理最高。
低温調理の注意
こちらの記事では、私の好みの設定温度と時間で記載しましたが、 小さいお子さん、妊娠中の方、高齢の方、体調の優れない方には体に合わない可能性もあるので、ご注意くださいませ!
次回予告
以上、低温調理についてお伝えしました。
次回は3Dプリンターの記事を書きたいと思います!